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執筆者の写真元 吉野

佐須奈中の総合学習コーディネート支援

更新日:2022年7月31日


一昨年から弊社では、佐須奈小中学校から地域コーディネーター役を拝命し、コミュニティースクールの活動を支援しています。

MITでは、自分たちが暮らす上県町の地域の魅力や課題を生徒たちが主体的に調べ、体験し、議論し、発表するという一連のプログラムを提案し、包括的で深い学びを引き出すESDの推進を、学校の先生方や地域の方とともに進めています。


弊社で担当しているのはコーディネーターの堺。そして、教育現場のプロであるMITの平山顧問が導いてくださっています。


昨年までは2年間にわたり、磯焼けの問題を取り上げ、食害生物であるガンガゼの商品化を考えるポログラムを、地元の若手職人である小宮くんの支援のもとで、行いました。


今年は、対馬の森づくりをテーマにしたプログラムにしています。「森」を切り口に、生物多様性保全、なりわいや食、文化、海とのつながりなど、対馬の課題を一体的に考えることができると思っています。


一年を通じて中学校1年生の総合学習の時間に行いました。代表からの森に関する講義を行い、それをヒントに自分たちが着目したい森の魅力や課題(テーマ)について調べ学習を行いました。


それらのテーマに沿った形でさらに学習を深めるべく、地域で活躍する方々を講師に招き、講義や体験プログラムを用意しました。実際に行ったのは、森と海のつながりを考えるため川の生き物に着目して、佐護川で鮎をとる体験をした班、森に住む多様な生き物に注目して野鳥観察を行う班、有害鳥獣の被害や活用に着目してヒノキやシカ・イノシシのレザーを使ったしおりの消しゴムハンコ体験を行う班がありました。それぞれの体験は、基本的には全員参加してもらいました。


そこから得られた学びについてまとめ、文化祭で保護者や地域のみなさまに発表しました。


これからの未来を担う対馬の若者と一緒に対馬の100年後の森林のあるべき姿を考え、どんな里山の森を作っていきたいかをまとめる機会となりました。


事後の先生へのプログラムの評価を伺ったところ、生徒たちにとっても深い学びが得られたのではないかと思います。



佐護の三叉路の看板


先日は、佐須奈中の生徒たちが考えた、対馬(特に、上県地域)を標語にまとめるワークショップも中学生全員を対象に開催しました。


対馬市では、佐護地区にある三叉路の立て看板が老朽化し、新たに貼り直す事業で予算が組まれており、その内容を佐須奈小中学校の生徒たちに考えてほしいという依頼を弊社で受けて、学校との相談の上、実施したものです。


生徒さんたちには、上県地域の魅力や課題などを一通り、対馬市自然共生課の神宮係長と弊社代表から、講義で簡単に概要をおさらいした後で、全員でキーワードを出し合い、標語を決めていきました。


まさに、コピーライターの仕事体験です。

他にもたくさんいい標語が出されました。

自然共生課の神宮係長も、素晴らしい標語に大喜びでした。



三叉路の看板は3面になっているので、標語は3つ。議論しやすいように、観光客、市民、ヤマネコなどの自然に対して伝えたいメッセージにを考える形にしました。


たくさんの案が出された中から、生徒たちが一番気に入ったものを3つ決めました。


「守ります 対馬の未来」

「島で生きる みんな輝く」

「そろっといかんね やまねこ交差点」

看板を飾るイラストは、弊社島デザイナーが担当し、添えさせていただきました。


この看板を見て、佐須奈の子どもたちが対馬の未来に希望を持ち成長してまた対馬に帰ってきて活躍してくれること、また、市民が対馬の魅力に誇りを持つこと、そして観光客にも対馬にはヤマネコや野鳥、ウラボシシジミをはじめとする貴重な自然があること等を感じてもらえたらと思います。


実物は想像よりも大きく、素晴らしい仕上がりになっているので、上対馬地域にお越しの際は是非ご覧ください。

地元の子どもたちの思いが宿った看板ですので、佐護の観光の目玉の一つになったら素敵だなと思います。




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