top of page
  • 執筆者の写真元 吉野

休眠預金を活用した「自然共生型森づくりの多主体参加モデル事業」について

対馬では、「非経済林化」している森林は、所有者が放置し、有害鳥獣被害により森林生態系が著しく劣化しています。




土砂災害等の自然災害のリスクが大きく、森の仕事の担い手は高齢し、農山漁村から人口流出が加速しています。


一方で、地域資源としての非経済林の潜在的な価値は大きく、 新たな働き方(半農半X型) を求める若者の活躍の場、ソーシャルビジネスの場や機会としての可能性は非常に大きいと考えています。


公益性を有する非経済林の森林の保全と持続可能な利用を行うためには、新たに森づくりに関わる担い手(ツシマモリビト)を確保し、育てる場や仕組みが必要です。


本事業では、非経済林となっている森林において持続可能な森林施業や資源活用、鳥獣対策等のソーシャルビジネスを兼業(半農半X型)で行うツシマモリビトを確保し、育成するチャレンジセンターを運営します。


新たなツシマモリビト(候補)は、当該センターでマッチングした指導者からの指導により、活性炭、蜂蜜、メープルシロップ、各種木工品、エッセンシャルオイル、燻製チップ、スウェーデントーチ等の林産物やジビエの製造、そして 森林管理やエコツーリズムなどのサービスを提供するノウハウを習得し、指導者や実行団体と連携しながら、統一的にブランディング(高付加価値)化した商品を生み出し、3年後に自立していく計画です。


本事業によって、非経済林でソーシャルビジネスを展開するツシマモリビト(若者)が増え、対馬での若者の定住が促進され、ソーシャルビジネスによって得られる収益が増えることで、新しい働き方(兼業)による雇用創出が生まれ、未利用資源の活用により地域経済が成長できると期待します。


また、放置され続けた非経済林の森林は、ツシマモリビトによって保全や管理、持続可能な活用が進むことで、最終受益者である対馬市民が公益的な森林生態系サービスの向上(生物多様性保全、文化・教育・癒しの場、水源涵養機能、土砂災害防止、磯焼け対策、CO2固定、各種林産物活用等)による恩恵を享受できるようになります。


本事業を進めるにあたって、3社でコンソーシアムを組んでいます。


弊社は、生物多様性保全と生態系サービスの向上の仕組みを設計し、中間支援組織として関係者の横断的な連携を促進し、新たな価値創造を生み出す事業(環境配慮型商品のデザインや販路拡大)を展開していきます。対馬木材産業(株)は、素材生産、丸太の仕入れ、チップ加工、島外への販売、森林整備や担い手育成等を軸とした包括的な林業事業を展開しており、ツシマモリビトとして対馬の森林の整備・保全・持続可能な利用に資する林業関連の事業を展開します。 (有)AIDは、福岡を拠点に中⼩規模の製造業、農業・林業・⽔産業等、あらゆるシーンで⾃動化、ロボット導⼊に向けた研究開発を進めており、新たな獣害対策のシステム構築(多頭捕獲)を目指します。


【本事業のゴール】

①対馬において非経済林でソーシャルビジネスを展開するツシマモリビトが増え、対馬での若者の移住・定住が促進され、ソーシャルビジネスによって得られる収益が増えることで、新しい働き方(兼業)による雇用創出が生まれ、地域経済が成長できる。


②放置され続けた非経済林の森林は、ツシマモリビトにより、保全や管理、持続可能な活用が進み、対馬市民が公益的な森林生態系サービスの向上(生物多様性保全、文化・教育・癒しの場、水源涵養機能、土砂災害防止、磯焼け対策、CO2固定、各種林産物活用等)による対馬市民が様々な森林からの自然の恵みを享受できる。


【活動内容】

1-1 チャレンジセンター運営によるツシマモリビト候補者と指導者とのマッチング

1-2 森林整備や林産物製造の技術的指導の研修の開催

2 当事業から非経済林から生まれる新商品の種類

3 森林所有者から管理を委託された土地の面積の拡大

4 有害鳥獣の多頭捕獲のIT技術の試験的導入


詳細な事業内容や取組みの進捗は随時、本サイトやSNSなどで発信してまいります。


なお、本事業は、一般財団法人JANPIA(日本民間公益活動連携機構)さんの休眠預金を活用した事業であり、一般社団法人SINKaさんが九州地域の資金拠出団体として多岐にわたるご支援いただいております。



閲覧数:131回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page