対馬市の市報広報つしまで、MITが仕掛人・コーディネーター役として参画しているプロジェクトを特集してもらいました。
未利用魚であり、磯焼けの4因の一つとされている食害魚の有効活用に向けて、全島の定置網の漁師・漁協・運送業者・加工業者・飲食事業者・学校給食・専門家・行政等が力を合わせて、対馬モデルを生み出しています。
特にこのプロジェクトの発起人であり、起爆剤・中心となっている丸徳水産さんのご活躍にはいつも脱帽しています。
市報の誌面では伝えきれないほどの物語が詰まっているプロジェクト。点が線、そして、面につながったことで新しい道が開かれました。自律的にまわる仕組みになって来ています。
2019年に動き出したプロジェクトですが、当初は、構想を描いて、説明をして回っても、現場の漁師さんや運送業者さんなどからは、できるわけがない・難しいと一掃されたらこともありました。それでも、対馬市のサポートを受けながら、丸徳水産さんと二人三脚で走り出し、手探りの中でも一歩ずつ着実に前に進んでいくと、協力者が増えていき、ついにはたくさんの人が動いてくれるようになりました。
広い対馬の各漁協から魚を即日で一つの拠点に集める仕組みが再構築された今、オール対馬で、水産資源の高付加価値化(ブランディング)の可能性も広がるのではと思います。これからの展開がますます楽しみです。
今年も既に22トンのバリが漁獲され、集まって来ています。昨年は33トンでした。アイゴの個体数や生態がわからないので、対馬沿岸の磯焼けにどのような影響・効果があるかは分かりませんし、モニタリングが必要と思いますが、今まで捨てられて来た魚を大切に頂くという意味ではとても意義深い取組みです。
南方系の魚が対馬で増えて来ていると言われており、気候変動への適応という点からも、素晴らしい取り組みと思います。
夢や構想を描き、それに向かってとにかく前に進むことで、仲間が集まり、道は開かれていく。諦めたらそこで試合終了だよ。できない・難しい…ではなく、やってやろう!ワクワクする!という前向きな意識を持って行動してみる。
こういう成功体験を積み上げていくことで、根拠のない自信(強がり)から、確信・信念に変わり、さらに夢が叶っていくのだなと思っています。
7月18日18:15-の福岡の放送局RKB「タダイマ」という番組でも、このプロジェクトが取り上げられました。YouTubeでご覧いただけます。
「磯焼けの食害魚の資源化に向けた漁獲、流通および加工等の取り組み(7/23更新)」
Commenti